キッチン

作詞:サクマアイコ/海月
作編曲:takezou

深夜1時 の
透明な水 は 乳白色の蒸気に変わる
音楽のボリュームを上げるように
火をつけるんだ そっと 

夜の中をコウモリがゆく
わくわくするね 
焦らないよう 注ぎ口から
生み出すのは日常、それ以上の何か

日々の味は今を歌うための音 
ラララ 
身体を流れる五線譜の波
蒸気の向こう 透けて見える
今に注いだ


午前9時 の
冷蔵庫には 色とりどりのレシピが眠る
ジュークボックスの選曲みたいに
気楽に決めればいい

フライパンの熱で焦がした バターの上で
かきまぜた頃 シンクの端に映る 眩しい光  
トーストに落とす 蜂蜜のフレーバー あとは ブレンドコーヒーを
机に並べ みんなを呼べば
始まるのは日常、それ以上の何か 

日々を生きる様を歌い上げるには
ラララ 少しのきらめき スパイスの魔法
香りの向こう にじみ出した
雨に溶かした

見上げた窓 過ぎた夕立(ゆだち) 空にかかる虹
ぼくらが暮らす 家の中で 起きる物語
終わりのない 生きる様を 歌い上げるんだ
ラララ 積み重ねる 僕らのハーモニー

同じ時 同じ場所で 繰り返し 繰り返す
昨日、今日と積み重ねた日常、それ以上の未来